当店での不妊症周期療法の症例の一部をご紹介します。
匿名として記載・発表をご許可いただいた方のみを記載しております。

Y.Kさんの場合
【体験者のデータ】
 不妊の原因●卵胞発育不全 排卵障害 黄体機能不全 やや内膜症の可能性あり
 夫側の問題●特になし
    不妊歴●4年
      年齢●31才
      職業●自営業で事務手伝い
【経過】
初回来店時
H.13.11.12
結婚後、すぐに子供が欲しかったので、最初から全く避妊はしていない。その後一年間自然妊娠を望んでいたが、できなかったため病院でホルモン療法を行った。卵管閉塞などの器質障害は認められないが、卵胞ホルモン及び黄体ホルモン量が共に基準値すれすれで低いとのことで、ホルモンの補充療法を主とした治療を1年以上実施した。その結果大変疲れやすく、体調も悪くなり、生理周期も不安定となってしまった(もともと30日周期で安定していたが、ホルモン治療後、35±7日)。ご主人が当店でアレルギー性鼻炎がよくなったこともあり、ご主人のアドバイスで、相談にみえた。
生理の状態 約35±7日周期 生理痛は一日目だけで、市販の鎮痛剤を1〜2回使う。   生理血は淡紅色で、塊は生理後半に少量。 生理期間6日。妊娠、流産、分娩の経験はなし。生理一週間前に胸の張りを感じるが、イライラ感はない。排卵時には白色の帯下が有るが、その他の時期はほとんどない。初潮は14才。基礎体温は、ややダラダラ上昇するが、高低体温差は0.3゚以上ある。高温期が10日前後と少ない。
その他 冷え性で冬は特に手足の先が冷えてつらい。子供ができないストレス感はかなり強い。
食欲、大小便に異常なし。
子宮内部の冷えと、パワー不足、子宮を養うための血液不足と循環の悪さ、ストレスによるホルモンの調節障害があると判断して、生理周期が整うまで婦宝当帰膠、冠元顆粒、逍遥丸を服用してもらう。

H.13.12.28
同方にて基礎体温がある程度そろってきたら周期療法を始める予定でいたが、電話にて妊娠したとの報告を受けた。婦宝当帰膠のみを半量(4ml)にして、継続してもらうこととした。

H.14.2.9
心音聞こえず、胎嚢も大きくなっていないとのことで、残念ながら流産と判定され、処置となった。本人もかなりがっかりしていたが、今まで全く妊娠の兆候もなかったのが、とにかく受精から着床まで行けたこと、今回は妊娠まで非常に早く、卵胞成熟に漢方治療が間に合わなかった可能性などを話し、継続を勧めたところ、継続したいとのこと。
生理が再開するまで、婦宝当帰膠 紫河車 冠元顆粒を服用

H.14.3.16
生理再開。生理痛も塊もなく、非常に順調な生理であった。基礎体温が安定するまで、同方に参茸補血丸を追加

H.14.5.18
3回目の生理が来た。異常なし。塊少々混じる。基礎体温ほぼ正常ながら、高温期がやや低い。
また、排卵時の体温上昇が三日以上かかり、生理もほとんど高温状態で始まる。
周期療法開始。ストレスによるイライラ感、鬱感の症状は、前よりかなり少ない。
婦宝当帰膠、冠元顆粒、参茸補血丸、逍遥丸などを基礎体温の各周期に合わせて服用してもらうことに。

H.14.7.25 妊娠反応陽性との報告を受けた。その後順調に経過している。

S.I さんの場合
【体験者のデータ】
 不妊の原因●ストレスからの生理不順 不安神経症 不眠症
 夫側の問題●特になし
    不妊歴●3年
      年齢●34才
      職業●会社事務
【経過】
初回来店時
H.12.9.15
 最初、仕事場での強い精神的ショックにより、不正出血と生理が止まらないこと(長いと15日間位)で相談にみえた。もともと低血圧、貧血であったが、身体の症状としてはあまり自覚したことはなかった。その他寝付きが悪く、眠りも浅い。不安になると食欲が極端になくなり、下痢気味になる。平均睡眠時間4〜5時間位。心臓も息苦しく、動悸のようなものを感じることもある。すこしほてり感あり。立ちくらみもするようになった。特に精神的不安感強く、外に一人で出られなくなってきた。
生理の状態 約40日周期 生理痛は軽い 生理血は淡紅色で、塊はない。 生理前に腰痛、肩こり、だるさ感がある。
 まず精神面での安定をはかりながら、生理不順を解消するため、加味帰脾湯を服用してもらう。

H.13.1.10
 ほとんど症状改善し、大変喜んでみえたが、その際に2,3年前から不妊症で悩んでいるという相談を受けた。病院も1年半ほど通って、排卵誘発剤(クロミフェン)とHCG、HMGによるホルモン治療を受けたが効果がなかった。基礎体温は右図のタイプで、全体的に低体温(低温期:35.8゚、高温期:36.3゚)。生理周期は前述の治療で、ほぼ32日周期となった。日数7日間 量普通 排卵期帯下なし
生理周期は安定しているので、周期療法を開始し、婦宝当帰膠、冠元顆粒、帰脾錠、杞菊地黄丸、参茸補血丸などを基礎体温の各周期に合わせて服用してもらうことに。

H.13.3.1
 高温期は長くなったが、まだ安定しないため、臍の下の温灸を勧めた。

H.13.5.22
 電話にて妊娠したとの連絡をうけた。その後も順調に経過している。

H.T さんの場合
【体験者のデータ】
 不妊の原因●免疫性不妊(抗核抗体陽性) 高プロラクチン血症
 夫側の問題●特になし
    不妊歴●5年
      年齢●28才
      職業●専業主婦
【経過】
初回来店時

H.14.2.27
ずっと赤ちゃんが欲しかったが、なかなかできないので2年前より病院でホルモン治療を始めた(詳細不明)。この間2回妊娠したがいずれも二ヶ月以内に流産。原因として抗核抗体(ANA)が240と高いと言われた。また、プロラクチンも高いため、パーロデルも服用している。
今回、生理痛がひどく、生理血も真っ黒だったため、不安になり来店。生理周期は40日と長めながら、その他著変なし。
周期療法も勧めたが、漢方薬の味とにおいが苦手とのことで、タンポポ茶、桂枝茯苓丸、シイタケ菌糸体エキスLEMのカプセルを服用してもらう。

H.14.4.23
調子良好。生理血も異常なく、生理周期も30日となった。
同方継続

H.14.5.30
妊娠反応陽性。病院でも確認された。ANAはこの直前で80。
桂枝茯苓丸を除き、タンポポ茶とLEMを同量で継続。その後も順調に経過している。

男性28才 女性28才のご夫婦 男性が原因の不妊症の例
H.14.12.28
結婚3年目だが、なかなか妊娠しないため病院で調べたところ、ご主人の精子の状態が悪く(精子数500万/ml、運動率10%、奇形率50%)、奥様も生理不順で、卵胞の発育が悪いといわれました。病院での治療を受けながら人工授精を3回、体外受精を1回実施したが、いずれも成功せず、精神的なストレスもあり来店されました。
ご主人には亜鉛などの微量元素を多量に含み、中国では昔から強壮薬として有名な食用蟻の製剤と、細胞のエネルギー産生を向上させるコエンザイムQ10の製剤を。奥様には婦人の聖薬といわれる当帰(とうき)を主薬にした婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)とタンポポ茶を併用していただきました。
H.15.2.16
高温期が20日間続くため、病院へ行ったところ妊娠反応陽性で、更に7日後胎嚢が確認されました。その後少量の出血があったため、流産の予防として漢方薬を続けて服用され、順調に経過中です。

セカンド不妊と漢方薬
◎二人目、三人目を望まれているお母さん方に
 「セカンド不妊」という言葉があるように、二番目、三番目の子どもが欲しいと思ったときに妊娠できずに悩んだ経験を持つ方も多いはずです。その理由の一つに、第一子の妊娠、出産、産後そのものに原因がある場合があります。つまり第一子の出産による体の消耗が第二子の妊娠がしにくい体にしてしまうのです。そのため、産後の養生としては、まず母体が再び妊娠しやすい体になるように整える必要があります。
またその他の理由として、長い間、夫婦生活をしていると、女性の頸管粘液に抗精子抗体(精子を敵と誤認して攻撃する抗体)ができる場合があります。
これらセカンド不妊に漢方薬を用いて、妊娠された最近の例をご紹介しましょう。

原因不明の第二子不妊
J.Kさん(35才) 結婚6年目 第二子の不妊歴4年

第一子は結婚してすぐにできた。4年前に続けて二人目が欲しくなり、タイミング法でトライするもなかなかできず、2年前に病院に行き、一通りの検査をしてもらったが、若干低ホルモンではあるが、特に異常はないと言われた。その後、卵胞の質がよくないのではないかと言われ、排卵誘発剤と高温期に黄体ホルモンを一年間使用したが、妊娠しなかった。原因不明の不妊症として体外受精を勧められたが、何とか自然受精、少なくとも人工授精でと来店された。また、若いころからひどい冷え性と生理痛、肩こり、頭痛があり、これも何とかしたいとのことでした
問診後、婦宝当帰膠、冠元顆粒、参茸補血丸、海馬補腎丸、開気丸を基礎体温の生理周期に合わせて飲み分けていただき(周期療法)、飲み始めてすぐに自覚症状の改善がみられ、4ヶ月後に妊娠、最近無事ご出産されました。

抗精子抗体陽性 高プロラクチン血症 排卵障害を伴う第二子不妊 
Y.Sさん(38才) 結婚5年目 第二子の不妊歴2年
第一子もなかなかできず、年令のこともあって病院治療を受けることにした。その結果奥様は卵胞の発育が悪く、高温期も短い、またフーナーテスト(ご主人の精子との相性を調べるテスト)もあまりよくなかったため、体外受精を受け、2回目で妊娠、出産。
その後二人目が欲しくて、病院に行き再度精密検査をしたところ、抗精子抗体が陽性で、プロラクチン(催乳ホルモン)が高く、排卵もうまくいっていないと言われ、再度体外受精を勧められた。しかし本人は前回の体外受精のつらさが忘れられず、他に何か方法はないかと来店。
問診後、タンポポ茶とLEM(シイタケの菌糸体)、炒り麦芽の粉末を服用し、6ヶ月間しっかりと避妊していただきました。11ヶ月後自然妊娠され、現在妊娠7ヶ月目でタンポポ茶とLEMを続服され、順調に経過しています。

女性36才 第二子不妊で、流産を繰り返す不育症の例
結婚は5年目で、結婚後すぐに一人目の子供はできました。3年前から二人目が欲しいがなかなか妊娠しないため病院に行ったところ、低ホルモンで少し多嚢胞性卵胞症候群の傾向があるといわれ、ホルモンの補充療法を受けました。その後2回妊娠するものの、いずれも2ヶ月未満に流産してしまい、体力的にも限界気味のため、来店されました。
この方には詳しく身体の状態を伺ったのち、婦宝当帰膠、冠元顆粒、参茸補血丸、双料参茸丸を生理周期に合わせて服用していただきました(周期療法)。
3ヶ月後病院にて妊娠確認。その後流産予防の漢方薬を服用して順調に経過しています。

体外受精、人工授精も男女の健康作りから
 平成15年度の出生数は約百二十万人で、そのうち約一万二千人の赤ちゃんが体外受精や顕微授精で生まれ、その妊娠の確率は約20%とのこと。本当に現代医学はすばらしいと実感しました。でもこの20%という確率はどういう意味をあらわしているのでしょうか?
 20%ということは5回人工的な処置をすれば、まずは妊娠するということか、それとも10人に2人は妊娠しても、8人の方は妊娠できないということを意味しているのでしょうか。いずれにしてもこの数値から、最先端の不妊治療に通院している方々の実数は、予想以上に多いのではないでしょうか。
 私どもへご相談においでいただいている方々の中には、人工授精、体外受精、顕微授精と進んで、10数回の治療をされている方々がたくさんおられます。しかも体調をくずされて、生理不順や卵巣や子宮にトラブルを生じている方々も多いのです。私は女性・男性とも、まずは健康な身体を作ることが、これら最先端医療の恩恵を受けて、妊娠できることの第一歩と考えております。
 これら体外受精、人工授精に漢方薬を併用して妊娠された方の、最近の例をご紹介しましょう。

漢方薬服用後、始めての人工受精で妊娠
M.Iさん(34才)
結婚5年目
不妊歴4年
結婚3年目になかなか子供ができないため病院へ行ったところ、奥様は卵胞発育不全、黄体機能不全、ご主人も精子数が300万/ml(正常値の1/10以下)、運動率も悪いといわれ、体外受精を勧められたが、何か他に良い方法はないかとご夫婦で来店。
お二人一緒に詳しく身体の状態を伺った後、それぞれの体質に合わせてご主人はタンポポ茶と瀉火補腎丸を、奥様には当帰芍薬散、逍遥丸、参茸補血丸、双料参茸丸、冠元顆粒を生理周期に合わせて服用していただきました(周期療法といいます)。
漢方薬服用7ヶ月後に、ご主人の精子数が2000万/mlに増え、奥様の体調もよく、基礎体温もきれいになったため、人工授精を勧めたところ、やってみたいとのことで翌月に実施。一回目の人工授精で妊娠を確認。その後も流産予防の漢方薬を続けながら、順調に経過しています。

5回の体外受精を経験。漢方薬服用後、1回目の体外受精で妊娠
J.Oさん(28才)
結婚4年目
不妊歴4年
子宮内膜症からの両卵管の完全閉塞とご主人の少精子症のため、初めから体外受精(顕微授精)を勧められ、2年前から5回実施した。最後の採卵時、ホルモン剤(HMG)に対する反応が悪くなり、通常の2倍量を使用して採卵しました。しかし卵子の質が悪く2卵だけを二日目に移植したが、妊娠に至りませんでした。
奥様に婦宝当帰膠、逍遥丸、海馬補腎丸、瀉火補腎丸を生理周期に合わせて服用していただきました(周期療法)。
漢方薬服用8ヶ月後、顕微授精を実施、妊娠が確認され、その後も流産予防の漢方薬を続けながら、順調に経過しています。


その他男性不妊(少精子、低運動率、高奇形率)、体外受精・人工授精の方の受精率を上げるための漢方補助療法、子宮内膜症・子宮筋腫などの婦人病の方の症例など、数多くの実績があります。 ご相談下さい。

●女性の不妊症を始め、流産癖、男性不妊、産中産後の体調不良でお悩みの方、人工授精、体外受精を予定されている方、子宮内膜症、子宮筋腫の方、ご相談下さい。

低温期 排卵期 高温期 月経期
月経後1〜12日目
新しい子宮内膜や、成熟した卵胞をつくる為に、潤いや血液を補う漢方薬を用いる。
月経後12〜16日目
卵子を排出し、黄体に変化するのを助ける漢方薬を用いる(加えて子宮に卵子を運ぶ為の薬を併用することも)
月経後16〜28日目
赤ちゃんのベットとなる内膜を良い状態に保てるよう、新鮮な血液を蓄え、体温を高める働きをする漢方薬を用いる。
不要になった子宮内膜や経血を体外にすべて排出する為の漢方薬を用いる。

現代医学では、子供が欲しい夫婦の望みにこたえる革新的な療法や技術が近年めざましく発展し、以前であれば子供を持つことをあきらめていた状況の人々にも活路を開きました。しかし体外受精・顕微受精や排卵誘発剤・ホルモン療法など、妊娠までのプロセスの一部を人工的に進行させる方法ばかりが突出して進歩しました。そのため安易に、それらに頼りすぎる傾向が見られ、妊娠のプロセス全体を支えるための基礎的な改善がおろそかになっているとも言えるのではないでしょうか
中国漢方では、他の生理・生命現象と同様に、妊娠が成立するために体内で働いている組織自体の本来の機能をあくまでも尊重しています。漢方薬により、組織の活動や休養の仕組みを助け、いろいろな機能の障害や負担になる不要なものを取り除き、狂ったリズムを正常にすることを通じて、自然な妊娠を整えることが中国漢方の不妊症周期療法の基本です。
 初潮から閉経まで毎月繰り返される女性の生理周期は、妊娠を準備する基礎的なプロセスで、月経期、卵胞期、排卵期、黄体期という異なる役割を持つ4期で構成されています。妊娠の条件を整えるために、各期の役割を十分に果たす助けになるよう、女性の体のリズムに合わせて期間ごとに服用する漢方薬や養生法を変えていく方法が、中国漢方による「不妊症周期療法」です。

血虚(けっきょ) 薄い赤色で量が少ない。日数も短く周期は遅れ気味。卵ができにくい。
気虚(ききょ) 水っぽく、量は多い人と少ない人の両極端。周期は早くなる。流産の可能性が高い。
血(おけつ) くすんだ赤黒い色で、粘り気があり、塊がまじる。
周期は不安定で遅れ気味。着床しにくい
気滞(きたい) 月経期に腹痛や胸のハリがあり、周期はバラバラ。排卵日が特定しにくい。

※注意すべきこと
 漢方薬には治療できる範囲」があります。
 原因が卵管閉塞(卵管のつまり)や、子宮内屈(子宮の曲がり)などの場合は、漢方薬だけでは効果は得られません。ホルモンの状態や血液検査を行えない薬局では、原因を追及するのが難しく、あらかじめ病院での検査・診断を受けることも重要です。
 服用は、自己判断で行うのは危険。飲み合わせや個人の体質によっては副作用が起こる場合もあります。必ず専門家の指示を仰いで下さい。